君だから〜たった一人の君〜

それからウチとも関わらんようになって…。


「―…遊馬は、クスリに手ぇ出そうとしたんや」


「!?」


「まぁ…それも先輩の仕業なんやけど。何かヤな予感がしてな、乗り込んだんや」


また写真立てを戻す。


もう、あの頃の遊馬はいない―…。


「それで気に入られたんやろな。遊馬にクスリを渡さない代わりに、グループに入れって言われた」


ウチは遊馬が大事やったから、遊馬のためならそんなこと何とも思わなかった。

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