あの日失くした星空に、君を映して。


そうと決まれば、と急いで教室を抜け出して廊下を走る。


先生達もお昼ご飯を食べている時間だからか、誰にもバレずに玄関について靴を履き替えようとしたけれど。


「待って。正面から行くと職員室から見える」


すでに靴を履いた風香の肩を掴んで工藤くんが止めた。


確かに、いくら昼休みとはいえ校門から出て行こうとしたら見つかってしまう。


だとしたら、裏口からかな。


靴を持って再び廊下を走る。


渡り廊下から外に出て、裏口を抜けようとした時


「お前ら!何してんだ!!」


「えっ、ちょっと、なんなん!」


運悪くタバコを吸いに出てきた男の先生に見つかってしまった。


あれって…生徒指導の先生で相当厳しい人だ。


何度もあの先生に怒られる人を見たことがある。


「どこに行くんだ!!」


つけたばかりのタバコの火をスリッパで揉み消して、怒りを滲ませた怒声と共に追いかけてくる。


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