あの日失くした星空に、君を映して。


「一度ね、おじいちゃんに聞いたの。私の名前ってどんな意味なの?って」


そしたらおじいちゃんは押入れの奥の奥からひとつの万華鏡を取り出して、私にくれた。


おじいちゃんが最後に作った万華鏡。


三角形の鏡でできた、覗き穴から見た全てがパターンになるタイプの万華鏡。


「そしたら教えてくれた。鏡華が回す世界を見てみたいって」


その時は意味がわからなかった。


私の作る万華鏡の世界を見たいのかな?って思っていたけれど、違う。


おじいちゃんはただ、私の成長を見ていたかっただけ。


『鏡華が回せば、世界はいつも綺麗だ』


おじいちゃんの口癖。


そう言って頭を撫でてくれるおじいちゃんが大好きだった。


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