あの日失くした星空に、君を映して。
*
次の日の朝。
朝のうちに少し雨が降ったのか、地面が濃く濡れていた。
梅雨とはいえ、雨ばっかり降ると気が滅入るというか、疲れやすいというか。
6月はあんまり好きじゃない。
「鏡華、おはよう」
「あ、おはよう深影」
ニシロ階段で待っててって言われて、約束の時間の20分も前からここで待ってた。
石段に座れたらよかったんだけれど、スカートが汚れたらいけないからずっと立ってせいで足は疲れたし、重い鞄のせいで腕もキツい。
隣の家なんだからそんなに早く出る必要はなかったんだけれどね。
普段は私は風香と待ち合わせをしているし、深影と工藤くんは毎日偶然会うんだって言ってた。
だから…深影と学校に行くのは実はこれが初めて。
「行こうか」
先に歩いて行く深影の背中を追う。
何となく、照れくさいような変な感情が邪魔をして隣に並ぶことができない。