あの日失くした星空に、君を映して。


それ以上何も言わずに黙り込んでしまった風香に、声をかけることができない。


どうしよう、なんて言えばいい?


ごめん、とは言えない。


何に対しての謝罪だとしても、今の風香にそれはダメだ。


でも…どうして頭に浮かぶのはそれだけで。


「あの…風香…」


何を言おうとしているのか自分でもわからないまま、口を開いた時


「あたし、鏡華のこと嫌うとかそんなんありえんけんな」


風香がキッパリと言い切った。


「え………」


「幸久が鏡華のこと好きになるのもわかるもん…」


< 251 / 427 >

この作品をシェア

pagetop