あの日失くした星空に、君を映して。


風香が何を言いたいのかがよくわからなくて、首を傾げる。


そんなタイミングで鳴り響いたチャイム。


出てきた時にちょうど鳴ったチャイムは始業のだから…


1限のチャイムか。


世界史とかそんなだった気がする。


どこかぼんやりとしながらそんなことを考えていたら、ザワザワと雑草を踏む音が近付いて来た。


え…なに?


誰かが来たのだろうけれど、こんな所に誰が…


少し警戒しながら音のする方に目をやると


「あ、やっぱりおった!」


「…美里…さん?」


前髪をピンで留めているから、この前とはまた印象が違う美里さん。


大人っぽい雰囲気から一転、女子高生って感じの…元気さが溢れてる。


でも、なんで美里さんが?


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