あの日失くした星空に、君を映して。
「あー…懐かしの我が家…」
「なに年寄りみたいなこと言ってるの」
だって仕方ないじゃん。
最初の1週間は眠っていただけのようなものだけれど、我が家が3週間ぶりであることに変わりはない。
さほど広くないマンション。
それでもなんだか寂しい感じのこの家に毎日お母さんは1人だったんだ。
ごめんね、お母さん。
少し痩せた背中を見て、申し訳ない気持ちになった。
「鏡華、ちょっといい?」
「え?うん…」
まだお昼ご飯には早いから部屋で休もうと思ったんだけれどな。
お母さんとテーブルを挟んで座ると、1枚の封筒を差し出された。
「なにこれ?」
「学校の先生から」
学校の先生?
なんで今こんなものが…と思いながら封筒を開ける。
1枚の紙に綴られた無機質な文字の羅列に、思わず両手に力がこもる。