あの日失くした星空に、君を映して。


「そこ曲がったらあたしん家やからさーちょっと待ってな」


風香が言い残して先に走っていた先からバタンとドアが閉まる音がした。


「いいの?」


「ん。先に行っとけってことやろ」


先に行っとくって…どこに?


首を傾げる私を引っ張って深影がグングンと先に進んでいく。


通り過ぎたパン屋さんのガラスの奥に、風香と風香のお母さんらしき人が笑いあっているのが見えた。


「鏡華がそっちな」


「えっ…え?」


更に路地を曲がった先は風香の家の裏側。


そこにあったのは、大きくて立派な庭と、真っ白なテラス。


───カランカラン


鈴の鳴る音がして、見ると風香が大きなバスケットを抱えて裏口らしき所から出てきた。


「お待たせ!」


促されるままに座った席の隣に風香が座って、テーブルの上にバスケットが置かれる。


その中には色んな種類のパンが入っていた。


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