咲かない花
「最初は“きれいなお姉さんだなー”って程度の好きだったし、茉莉さんにはつき合ってる彼がいた。彼の話聞いても、“この人クールだな”と思ってたし。茉莉さんが彼にあんまのめり込んでないことに安心してた」
「そっ!そんなことない・・・」

と堂々と言えない自分に、ケリ入れたい気分・・・。

「彼と別れたって聞いたとき、俺は“そいつ、もったいないことしたな”と素直に思いましたよ。そして、“やった!”とも思った。茉莉さんは落ち込んでいたようだったから、表立って喜ぶことはできなかったけど」
「腹黒」
「そうっすね」と言いながら、凛々しい顔にクールな笑みを浮かべる二宮くんって、実は“爽やかスポーツマン精神”なんて持ってない、策士なんじゃないの!?

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