咲かない花
「お先~っす」
「あ。私はもうお風呂入ったから」
「それでか」
「な、なに・・」
「茉莉さん、いい匂いする」
「二宮くんだって・・・」

ボディソープの香りかどうかは分からないけど、入浴後の二宮くんは、いつもの爽やかさに加えて、セクシー度がグググーンと増している。
って本人、気づいてないのかしら。

いやそれより!
二宮くんに背後から抱きしめられて、ドキドキ暴れ始めた私の心臓をなだめるためにも、「なんか飲む?」と彼に聞きながら、さりげなく離れた。

「水ほしい」
「はい」

体を動かす口実ができたことにホッとしつつ、私は二人分のミネラルウォーターをグラスに注いで、リビングへ持って行った。

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