咲かない花
二宮くんは、私の顔を見るなり、「茉莉さん」と言ってニッコリ微笑んだ。
と思ったら、あっという間に距離を縮めてキスしてきた。

「ん・・・どあ・・・」
「閉めた」と言ってドアチェーンを閉めた二宮くんは、「ちゃんとロックもした」と言った。

「・・・ありがと」
「先に風呂入っていい?家帰って荷物用意してすぐこっち来たから」
「え?あぁ・・・ごめん。お風呂沸かさないと」
「シャワーでいい。ある?」
「うん・・・」

・・・ホントだ。
二宮くん、ちゃっかりお泊まりグッズ、用意してきてる。

それより彼がグイグイ押してくることにムッとするより、お風呂の用意してなかったことに「ごめん」と思う私って・・・どうよ。
と思いつつ、結局私は二宮くんを家に迎え入れていた。

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