透明ガール

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そんなこんなで、翌日。



普段だったら寝ぼけまなこで朝食を食べている時間。



「もっと寝てたいぃぃ…」



とぼとぼと歩きながら呟く。



いや、呟くと言うよりは唸っていた。



そりゃあ周りの人も見てしまうだろう。



通りすがりのおじさんにチラ見されても、もうこの際気にしないよ。あはは。



元気を出すために、チュッパチョプスをバックから取り出して咥える。



ふんわりといちごミルクの風味が口の中に広がった。



ん。美味し。



ついつい頬を綻ばせ前を見る。



もう目の前の駅には、既に冬華を含めたクラスメートが何人かいる。




それを見たら何だか今日が楽しみになってきた。


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