透明ガール
なにせ、この学校に合格したのすら奇跡だったのだ。



あともう少しで新入生代表の言葉を言えた隣の人に比べ、私は基準点に足らず、絶対に駄目だと諦めていた。



そして運よく合格した。



呆れる冬華は机の中からプリントを取り出す。



「そこに係りの名前と人数が書いてあるでしょ」



手渡されたプリントに目を落とすと、そこには8つほどの係り名が書かれていた。



「冬華は何がやりたいの?」



「衣装道具係かな。人数多くて楽そうだし」



特に悩む様子も無く、素っ気なく答えた冬華。
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