透明ガール
思わず声にだしてしまいとっさに口を押さえる。



ちょうど廊下を通っている人がいなくてよかった。



その事に少し安心し、横目で榎本を見る。



隣にいる榎本に聞こえていない筈もなく顔や耳が見るからに紅い。



そりゃこんな反応するわな。



どうしよう何て言おう、と慌てていると、



「ご、ごめん…桂木そういうの気にしない人なのかなーって思って」



「いや、私は大丈夫だけど…っ」



榎本がどうかだ。



間接でだとしても、私みたいのなんかとあれをしてしまっていいのか…?



「俺も全然大丈夫だからっ!」



あ、はい。



明らかに動揺して声裏返ってるけどね。



私を落ち着かせようとしてくれているのだろう。









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