麗雪神話~炎の美青年~
セレイアが槍を構えようとすると、なぜかブレイズがそれを制した。
「お前たち二人は、ここで待ってろ。俺が行ってくる」
「え!?」
「あいつが用があるのは、俺なんだよ。ま、近づこうとしたところで、近づけないだろうけどな。じゃ、ちょっくら行ってくるから。…ああ、かったりぃな」
そんな説明で、納得できるはずがない。
先程マグマに突き落とされたのは、どこの誰だというのだ。
すたすたと歩いて行くブレイズのあとを、セレイアとディセルの二人は当然ついていこうとした。
――しかし。
ふたりは同時に、何か壁のようなものに鼻っ柱を打ちつけた。
「いたっ」
「なんだこれ。進めない…見えない、壁?」
ディセルの表現が適切な気がする。
二人は目に見えない、壁のようなものに阻まれてしまったのだ。
セレイアは焦って、どんどんと見えない壁を叩いた。
「待って! ブレイズさん待って! 一人でなんて危険よ!」
「ブレイズさん!!」
聞こえているはずなのに、ブレイズはなんの反応も示さなかった。
いや、聞こえていないのかもしれない。
この見えない壁が音を遮断している可能性も大いにあり得た。
「お前たち二人は、ここで待ってろ。俺が行ってくる」
「え!?」
「あいつが用があるのは、俺なんだよ。ま、近づこうとしたところで、近づけないだろうけどな。じゃ、ちょっくら行ってくるから。…ああ、かったりぃな」
そんな説明で、納得できるはずがない。
先程マグマに突き落とされたのは、どこの誰だというのだ。
すたすたと歩いて行くブレイズのあとを、セレイアとディセルの二人は当然ついていこうとした。
――しかし。
ふたりは同時に、何か壁のようなものに鼻っ柱を打ちつけた。
「いたっ」
「なんだこれ。進めない…見えない、壁?」
ディセルの表現が適切な気がする。
二人は目に見えない、壁のようなものに阻まれてしまったのだ。
セレイアは焦って、どんどんと見えない壁を叩いた。
「待って! ブレイズさん待って! 一人でなんて危険よ!」
「ブレイズさん!!」
聞こえているはずなのに、ブレイズはなんの反応も示さなかった。
いや、聞こえていないのかもしれない。
この見えない壁が音を遮断している可能性も大いにあり得た。