SONG 〜失われた記憶〜
「おじさんたち、
帰って来てるの?」
「え?
……ああ、
みたいです」

憂鬱になりながら私は答えた。






その後、
来てくれた学生時代からの古い友人たちと楽しく談笑しながら一時を楽しんだ。

こうして気の許せる仲間たちとする食事は、
やはり楽しくて、
美味しい。

最近はいつも一人で食事していたので余計、
そう感じる。





結局、
解散したのは夜中の三時を過ぎた頃だった。

皆んなベロンベロンに酔って各自、
タクシーなり代行なりを使って家路を辿る。


義人さんは明日、
いや今日の仕事に支障が出るといけないので一足先に帰らせた。

借りていたカーディガンを返し忘れてしまったので、
後日返すことにする。

「なあ、
詩ー。
本当に乗ってかねえの?」
「うん。
すぐそこだし」
「けど女の夜道は危ないで?」
「大丈夫だって。
バイバーイ!」
「あっ、
おいっ…!」

外に出て歩いて帰ろうとする私をタクシーの窓から引き止める章一と慎。

散歩しがてらのんびり帰りたかったので、
私は引き止める章一たちから逃げた。



どうもうちのメンバーの男どもは、
私に対して少し過保護な気がする。

特に夜道を一人で帰ろうとする時は。

心配してくれて嬉しいのだが、
時々鬱陶しく感じる。


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