……っぽい。
しほり嬢ときたら、これである。
笠松のことを恋愛感情として好きかどうかもまだ分からないというのに、どうしてそういう発想になるのかが私には果てしなく謎だ。
そのほうが面白いから?
そういう展開がしほり嬢的にはいいの?
うーむ、なかなか薄情な友人だなと心で文句をぶうたれていると、腕時計をチラリと見たしほりが、おもむろに立ち上がった。
「ま、私から言えるのは、海月の気持ちさえちゃんとしてれば、あとは笠松君とお好きなようにどうぞ、ってところかな。そろそろ昼休み終わるね。私、拓ちゃん預けてこなきゃ」
「ああうん、いってらっしゃい」
そっか、昼休み、もう終わりか。
とたんにふっと寂しい気持ちが心に降りる。
しほりが独身のときは時間もあったし、よく仕事終わりに飲みに行ったり、休日はお互いの部屋に遊びに行ったり、街に出かけたりしていたけれど、今はもう奥さんでママだもんね。
そんなしほりに話を聞いてもらえるのは、たぶんこれから先も託児所の中で、昼休みの短い間だけになるだろうと思う。
……やっぱり私も早く出会いたいよ、しほりみたいに、この人の子供が産みたいって思える人。
その人が笠松? あの笠松?