……っぽい。
が。
香久山さんが言いたいのは、住人としての任務遂行能力の高さとか、大人になれば身をもって経験する“お酒あるある”とか、どうやらそういうことではないようである。
「アイツもああなるわ」に対し、首を傾げて適当に相槌を打った私に困ったように笑ったところを見るに、香久山さんの言いたいところは、別の部分にあるらしい。
……私にはわからないけれど。
すると。
「まっつんと一発やってあげてください。そしたらアイツ、どっか吹っ切れるかもしれません」
香久山さんは、今日は少しでも心地よく寝かせてあげなければと思い、普段は私が使わせてもらっているベッドに寝かせた笠松を意味深な目で見やり、次いで私に目を向けるとそう言う。
いやいや、半裸でそんなことを言われても、香久山さんがやりたいみたいに見えちゃうから、なまじ返事に困るんですけど。
……香久山さんはガッシリとした体躯の大柄な人のため、Mサイズの笠松の服は全て入らず、唯一のフリーサイズ、みんなの味方の短パンを彼は身に着けているだけである。
「ちょっと待ってくださいよ。確かに私も一応は女ですけど、笠松に選ぶ権利くらい与えてやってくださいよ。そもそも、どうしてやるやらないの話なんかしてるんですか?」