わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【前編】〜
何て言うのかな、ふわ?それともぐっ?
よくわかんないけどそんな変な感じがして、私は扉をすり抜けた。
本当、変な感じ………。
「あ、ここあ!」
いけない、よくわからない感覚に思いをはせてる場合じゃなかった!
早く追いかけなきゃ!
もう2階に昇る階段付近にいるここあを見付けて、焦りながら走る。
不思議…床は歩けるし、階段も普通にのぼれるのね…。
タタタッと階段を昇っていくと、またぐわっと変な感じがした。
何?
私、今何かをすり抜けたよね?
くるっと後ろを向くと、教室のドアの前に立ち止まるここあがいた。
あ、ここあをすり抜けちゃったのか…。
曲がり角を曲がってすぐにいたから気付かなかった。