知りたくなかった本当の気持ち
どうやら照れてるのは同じようだ。
「どうしよう…。
今日は運動部、外に出て練習してなかったし…
こんなグラウンドの端っこにある倉庫なんて、部活の時か用事がある人以外、誰も寄り付かないよね」
ヤバイ…どんどん冷静さを失っていく。
「ねぇ!ケータイ持ってるでしょ!?
誰かに助けよんでよ‼」
立っている若王子の膝にすがりつく。
だけど…相手が座ることにより、私の願いは叶わないことを示された。
「鞄の中…だよ 」
こんなハプニングが嫌なのか、私は思ったことを言ってしまう。
「何でよ!?
あんたならいつでもケータイ持ち歩いてるでしょ!?
それなのに何で今持ってないのよ?」
「電池切れそうだったからだよ!
何でキレそうになるんだよ。
普通学校内じゃ、ケータイ持ってたらわりぃだろ」