知りたくなかった本当の気持ち
私の思いとは裏腹に、里桜は勝手に話を進める。
若王子も若王子で足を進めようとしないし。
私は仕方無しに里桜の言うことに従うことにした。
「何で怖い顔しながら待ってんの?
そんなに早く帰りたかったら、里桜なんか無視していけばよかったじゃん。
ほら行くよ」
かわいくないことを言っていることはわかっている。
でもこれはいつもの事だ。
「俺も渡瀬と同じ考えだよ」
靴に履き替え、数歩歩くと彼はそう口を開いた。
「え、何?
里桜の話聞いてたの?
じゃあ......何で私の事気になるの?
そこまでしてさ......
私をからかいたいの?」
昔の事が蘇り、嫌だと思っていても蒸し返してしまう。
ここで彼が逆上してしまうかもしれないのに。