知りたくなかった本当の気持ち
校舎を出る。
そしてグラウンドが見える。
さっき彼が見ていたものだ。
サッカー部が練習している。
その中に風磨君の姿はあった。
「何つっ立ってんだよ、さっさと来い!」
さっきから若王子は、私の手を引っ張ってばっかり。
私の気持ちを無視して。
「相変わらずどんくせーのは変わらんな、お前」
校門をくぐると、嫌みな発言をする彼。
これから嫌なこと言われるんだ。
見た目は変わったのに...。