私の居場所
みんなに冷やかされながら、私達は工場を出た。

「園。」

そう言って少し颯太の後を歩いていた私の横に颯太は並んだ。

そして私の顔をじっと見つめる。

「…俺まだ園にお帰りって言ってもらってないんだけど。」

「そんな事ないよ。」

私は反論する。

「言われてないって。」

「嘘だよ。」

そんなちょっとした言い合いをしながら考える。

ちょっと待って。

よくよく考えてみるとそうかも。

ハッとした私に、ニヤリと笑う颯太。

まだ納得出来ないまま、視線を下げて渋々言う。

「…お帰りなさい。」

「こら、そういう事はちゃんと目を見て言え。」
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