私の居場所
私は労いの言葉を向ける。

「今日はみんな定時で追われそうだから、園美ちゃんも早く帰れるように仕事頑張ってね。」

ねじの入っているコンテナを掲げて、則人さんはそう言った。

「はい。行ってらっしゃい。」

私は二人を見送った。

それを見計らってか、その後に事務所に入って来た福山さん。

「何か御用ですか。」

私はつんけんしながら聞いた。

「ん…。園、水ちょうだい。」

私がコップを渡すと、それをがぶりと飲んだ。

「眠気醒ましさ。ゆっくりコーヒーなんて飲んでいられないからな。」

さすがの福山さんもちょっと疲れた顔。

「なあ、明日から本当に朝来てもらって良いか?」

私の顔を眺めながら、様子を伺っている福山さん。

「行かないとみなさんに怒られます。」

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