私の居場所
「ついつい園の家では、くつろいでしまう。」

今日は私の車の運転席に座った福山さんは満足そうに笑った。

いつもは乗らない自分の助手席はどうもしっくりこない。

私はぎこちなくシートベルトを取り付ける。

「さあ、行くぞ。」

福山さんは運転を始めた。

その横顔を見ていると、昨日抱きしめられた感触を思い出す。

顔が赤くなりそうで、必死に落ち着くように自分に言い聞かせる私。

「園。」

福山さんの左手がそっとこちらに差し出された。

「えっ?」

私は思わず声を出した。

「初めての車を運転するのは緊張するから、握ってて。」

いつものようにさらっと言う福山さん。

「何言ってるんですか。工場の車はしょっちゅう運転してるじゃないですか。」

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