私の居場所
私は思わず言い返してしまった。

「ははは、ばれたか。」

そう照れ笑いをした福山さん。

「じゃあ、理由なんてどうでも良いから握っててよ。」

諦めないのね、福山さん。

私はチラッと運転している福山さんを見ようとした。

そのタイミングで信号が赤に変わった。

車が止まって、思わず同時に相手の方を見る感じになった。

バチっと視線がかち合う。

「事故にあったら困るだろう。」

何気なく福山さんは言うと、強引に私の右手を取る。

「これで良し。逃げるなよ。運転中だ。」

福山さんは私にちょっと脅しをかけて、前を見る。

信号が青になったようだ。

多分私は今真っ赤な顔をしている。

しばらくこちらを福山さんに見られたくない。
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