Nemesis=復讐の女神=
「だから………頼む。お前らもコイツを守ってほしい。」
そう言って、軽く頭を下げた。
その光景に、私含め皆が驚きの表情を浮かべた。
「ぇ、ぇ、ちょっ蓮!?」
「まさか蓮が頭を下げるとは………」
武瑠君と充が声を荒らげるのも無理はない、今まで一度も頭を下げたことも頼みもした事のない蓮が、頭を下げているのだから。
でも、まぁ………
「れーん、私は賛成だよ!」
私の言葉に、蓮は顔を上げる。
絡まる視線に、私はニコッと微笑む。
それに安心したのか、蓮もふと表情をゆるめた。
蓮は困ってる人を放っておけないもんね。
「俺もさんせー!」
「俺も別にいいよ」
「可愛い子だいかんげー!」
「そう言う理由なら。」
みんなも、そんな蓮の性格をわかっているから呆れながらも賛成した。
それを見て、蓮と悠里ちゃんはお互いに見つめ合うとフフっと笑った。