Calender_Girl
それで、オセンチなショート・ショートを書いて
送った。






-設定-

語り手は男の子、19歳。
高校在学中に、病弱な女の子と知り合って。
その子は、蛍のように儚げな子で....


---という、そういうものです。









思い出しても、心が閉塞感に陥らなくなったのは..

忘れた、と云う事になるのだろうか。


医師は、その事を良い変化だと言っていた。でも僕は
ほんとうにそれでいいのか?と自問していた。


ずっと、苦しみ続けていた方が良かったような気もする。

今、こうして避暑地で「ごく普通」の滞在者のような顔をして
居るのが、僕はなんとなく許せないような....


そんな気がしていた。






ここは....



そう、いつか訪れた泉のほとり。



ここに来ても、平静な気分で居られる事に
一面、感謝しながら、もう一面では
激しく慟哭したその時期をすこし、いとおしく思う

そんな自分が居た。



「良くなった、と云う事なのかな...」



医師は「時間は何も解決しませんが、ただ..あなたの場合は。」



失ったものが、もう二度と戻っては来ないものなので
時間を掛けて、ゆっくりと静めてゆく必要がある。

と。




「その時」から、しばらくは現実感が無かった。
ここが現実なのか、起こった事が事実なのか。

今までの彼女の記憶すら、現実のものだったかどうかも...
あやふやな、そんな気分だった。


だから、最後の別れの時ですら涙すら出なかった。


クラスメートたちは皆、泣いていたと言うのに。
僕は平然としていたように見えたらしかったので
その事で、誤解を受けた事もあった。


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