偏食系男子のススメ【完】
早川を待つ間、木陰になっている芝生の上に座り膝の上に頬杖をついた。
午前中に幾つかの絶叫マシーンに乗ったけれど、その度に顔面蒼白になっていたそいつのことを思い出して自然とふっと笑ってしまう。
口では否定してたけどジェットコースターが苦手らしく、何で遊園地に誘ったんだと切実な疑問が浮かんできた。
嫌なら嫌って言えばいいのに、面白がる私に無理して付いてくるからこいつバカだなと思う。面白いからいいけど。
お腹を満たしたら落ちる系と回る系連チャンで乗ってやる。どこまで付いてこれるのか見ものだわ。
快晴で日差しが強いのと、人ごみが酷いことを除けばたまの遠出もそんなに悪くは思わない。
ここにいる人たちは皆幸せそうで楽しそうに笑っているから。
まあ、賑やかを通り越して騒がしいし五月蠅いし疲れることも否めないけど。
「……一人なんでしょ」
「は?」
なんて考えながら目の前を通りすがって行く見知らぬ人たちを眺めてぼんやりしていれば、不意にとんっと後ろから肩を叩かれてビクリと体が反応する。