偏食系男子のススメ【完】
「あーちん顔真っ赤だよ」
「暑い! 暑さのせい! まじで死ねばいいのに、早川……!」
川端さんに指摘され、なんか屈辱的だ。
火照った頬を涼ませるために手で扇いだりしてみるけれど、ちっとも効果はなかった。
ムカつく、色々。なんて思ってハーっと溜息を吐けば、ふと川端さんの表情が一瞬曇ったような気がして、眉を顰める。
珍しく暗い表情の彼女に、ちょっと違和感を覚えた。
「……なに、どうかした?」
「……あーちん、きらり以外の人には親切にしてあげるんだね」
「何言ってんの? 私はあんたにも親切でしょうが。保健所に放り込みたいと思ったのを何度我慢したことか」
「保健所!?」
素っ頓狂な声を上げてから、ひどーい、といつも通り川端さんは頬を膨らませる。うわー、ハムスターみたーい。そのピンクのほっぺ、破裂すればいいのにー。
その頬を手でつぶしてやろうとしたところで、そこから空気は抜かれてしまった、残念。
だけどやっぱり、いつもより元気が少ないみたいに見えて、ちょっと気持ち悪い。
ボス猿がこっちに来てから、おや、ちょっと様子がおかしい。ポケモンなら進化しそう。ってレベルで。