オトナの恋を教えてください


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紫藤山(しとうざん)商事株式会社。

国内で5本の指に入る総合商社であるこの会社が、私が春から勤めているオフィスだ。

母の勧めで受けた会社はすべて全滅だった。
大学名だけでとってくれるようなヤワな会社じゃなかったもんなぁ。

唯一、奇跡的に拾ってもらえた商社がここ。
たぶん、内定辞退とかが出て繰り上げ内定だったんだと思う。
そんな気がする。

それでも、いただいた内定はありがたく頂戴し、私が勤務を始めて4ヶ月が経っていた。



「三条さーん、ちょっとこっち来てくれるー?」


私を呼ぶのは派遣の吉永さん。
40代後半のワーキングママ。

彼女は今にも倒れそうな資料のタワーを必死に支えている。

私は駆けて行って横からそれを支えるけれど、身長150センチ前後の二人がその積みあがったタワーを守ること自体ミッションインポッシブル。
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