オトナの恋を教えてください
うわ、ホントひどい。
えげつない。

ここまで滅法冷静に傍観を決め込んできた俺だけど、“コネ”の一言にようやくいろはに心配がいった。

おっかない女たちに囲まれてインネンつけられてるだけで不快なはず。
そこにコネだなんて、一番言われたくないことだろう。


いろはは今にも泣き出しそうな瞳を伏せ、唇を噛み締めていた。
泣いては駄目だと自分に言い聞かせているようだ。


「……すみません」


いろはがやっとのことで搾り出すけれど、三人の女子社員はまだ腹立ちが収まらないようだ。


「すみませんじゃないよ。私ら、三条さんいじめたいわけじゃないんだから」


いや、いじめてるでしょ。


「確約がほしいの。誓ってほしいのよ、柏木くんに近付かないって。いっそ誓約書でも書いてほしいくらい」


「なんか言いなよッ!」


検見川が壁を蹴った。
こいつ、絶対元ヤンだな。俺の前では超お嬢ぶってたのに、本性はこんなコだったんだ。
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