オトナの恋を教えてください
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翌週の月曜、定時後15分。
俺はデータ管理部を訪れていた。あくまで仕事を装ってだけど。
「三条さん、ちょっと手貸してくれる?」
そんなことを言いながら、いろはを書架の影に呼び出す。
「これからあいつらに会う?」
声をひそめて問うと、いろはは頷いた。
「18時半にトイレ前って呼び出されています。たぶん、誓いの儀式をさせられるのだと」
いろはは屈託なく答える。
その様子を見て、ああ心配ないのだとわかる。
「俺、一緒に行こうか?」
念のため聞いてみる。
案の定、いろはは首を振った。
「ひとりで大丈夫です」