オトナの恋を教えてください
時間ちょうどに、いろははデータ管理部を出た。
俺も大概暇なもんで、後ろを付いて行く。
あの三人衆に見つからないように、今回も壁と柱の隙間に身をひそめ、事態を出歯亀する。

連中はすでに待ち構えていた。


「遅かったじゃない」


「覚悟は決まった?私たちの前で誓える?」


「柏木さんに近付かないって宣誓しろよ」


スケバンお姉さんたちがいろはを囲む。絵に描いたようないじめの図だ。
いっそ、滑稽で笑いをこらえるのに必死。

なんで、俺がこんなに悠長かって。
そりゃ、いろはの判断を信用しているからだ。


「申し訳ありません」


いろははまず頭を下げた。
それからゆっくり顔を持ち上げると言い切った。


「柏木さんに近付かないとは誓えません」
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