オトナの恋を教えてください
「助けていただき、ありがとうございます。すべては私が悪いんですが……」


柏木さんにお礼を言うと、今まで張り詰めていたものがプツンと切れた。
力が抜ける。

歩みが覚束なくなった私を柏木さんが引き寄せた。


「大丈夫か?三条さん」


「はい……なんか緊張の糸が切れたみたいで」


今にもへたりこみそうな私の肩を柏木さんが抱いてくれる。
大きな手の感触にほっとした。


「うーん、とりあえずメシでも食いに行こっか」


柏木さんは厄介な荷物を拾ったという気分だろう。
仕方なさそうにため息をついているもん。




ガード下から5分ほど歩き、落ち着いたのは中華居酒屋。

屋台風のお店で、私や美野里ならまず選ばないお店だ。
麻婆豆腐丼が美味しいって書いてあり、店のテーブルにはサラリーマンがすでにひしめいている。
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