【完】CHESS-WHITE or BLACK-(誤字脱字加筆修正中P194まで修正完了済)
「ただ、ただ…親父たちに会いたかったんだ」
泣いているのかさっきより手が震えていた
私は顔をあげて流斗の手に手を重ねる
「大丈夫だよ。流斗」
私は優しく微笑んだ
「お父さんもお母さんもお兄ちゃんも…
皆、流斗が帰ってきて嬉しいと思ってるよ」
「あぁ、そうなら嬉しいけどさ」
曖昧に微笑む流斗
「あ、今から倉庫に行かね?
紹介ついでに遊ぼうぜ!」
子供のように目をキラキラさせる流斗
まぁ、いいかな…
「………姫については考えておくよ」
ボソりと呟いた言葉は流斗には聞こえていない
私はもう誰も信じない
人間関係とはCHESSのように難しい
白と黒が複雑に絡み合っていく…