続・俺様専属メイド!?
結婚しようか。
―翔Side―
ずっと気を張ってたんだろうな。
安心したら寝ちまったみたい。
杏を抱きかかえて立ち上がる。
「あ、あの……」
「あぁ、ご挨拶が遅れました。杏さんとお付き合いさせてもらっています、藤井翔といいます」
「翔くん、今回はありがとうございました。お……私は杏の父……ただの下水工事の従業員です」
控えめに笑うその表情には寂しさが滲んでいるように思う。
杏を姫抱っこしたまま車に向かい、ここまで連れてきてもらった運転手に先に帰るように伝える。
そしてまた杏の父親の前に戻ってくる。
「送ってもらえますか?」
俺の言葉に驚いたような表情をしながらも頷く。
その行動にニコッとして、俺がいつも乗る車とは違うワゴン車みたいなのに乗る。