課長の独占欲が強すぎです。

***

「和泉さん、今日泊まりに行ってもいいですか?」

 終業後、一緒に帰る途中の道で私は和泉さんの顔を見上げて聞いてみた。

「ああ、構わない。けど珍しいな、平日だぞ」

 週末に泊まる事は何回もあったけれど、翌日が会社の日は泊まった事がない。朝の支度とかを考えると色々と大変なのだけど、今日はどうしても一緒に過ごしたかったのだ。

「なんだか今日は和泉さんとずっと一緒に居たい気分なんです」

 逞しい腕に甘えるようにしがみつけば、和泉さんはもの凄く機嫌良さそうに口元を綻ばせる。

「じゃあ期待に応えて今夜はずっと可愛がってやろう」

「な、なんですぐそっちの話になっちゃうんですか! エッチ!」

「違うのか?」

「違うっていうか……もう! 好きにして下さい!」

「好きにしていいのか、楽しみだな」

 和泉さんの不適な笑みにヒヤヒヤしつつ、それでも元気に私を翻弄する和泉さんの姿が嬉しい。

 私は和泉さんと居る時間を久しぶりに心から楽しめていた。

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