課長の独占欲が強すぎです。
「小夏ってば、どうせその気持ち宍尾さんに伝えてないんでしょ? 馬鹿だね、ちゃんと不安なんだって言いに行きなよ」
「でも……そんなこと言ったら和泉さんを困らせちゃう。私のせいで和泉さんが自分のやりたい仕事を躊躇うようになったらやだよ」
「ああもう、ほんと小夏って馬鹿。恋愛初心者のあんたに教えてあげる。ふたりで出すべき答えをひとりで抱え込むと、カップルって絶対破局するんだからね。そんな気持ちで隣で作り笑いしていつまで続くと思ってるの?」
厳しくも真剣に叱咤してくれる杏子ちゃんの言葉が胸に響く。
臆病で和泉さんに直接向き合う勇気のなかった私を、杏子ちゃんは強く励ましてくれた。
「宍尾さんは小夏にそんな顔させるのが1番辛いはずだよ。手遅れになる前にちゃんと言葉にして伝えてきな」
頼りになる友達の言葉に深く頷くと、私の頬から涙がポロポロと落ちていく。
それを見て杏子ちゃんは笑いを零すと
「小夏、アイメイクぼろぼろ。会社戻る前にちゃんと直しなよ」
と言って、もう1度涙を拭ってくれた。