【完】魅惑な藍の海の恋心色。
包帯の上からだけじゃ分からない……。
「座って、三木くん。」
「え、でも……。」
「いいから!!」
「……はい。」
視聴覚室の椅子を借りて、そこに三木くんを座らせる。
左足の包帯をおそるおそる解けば、見事に色の変わってる足……。
やっぱり…………。
お昼に包帯を巻き直したときよりも、悪化してる。
「っーー、バカっ!!」
なんで、いるの?
なんで、来るの?
なんで、助けてくれるの?
わたしは今から、2人を引き裂く悪人になるのに。
「……ごめんね、せんせい。せんせいも季緒も、連絡がつかないから心配になって。そしたら外から、窓際にいた季緒が見えたから……。」
〝せんせーもいると思って、つい走っちゃった〟
三木くんは微笑んで、そう言葉を続けた。
「根拠も、何もなかったけど。絶対、季緒と一緒にいる気がしたんだ。」