【完】魅惑な藍の海の恋心色。
――キーンコーンカーンコーン...
時計の長針が45分を指していて、
またチャイムが鳴る。
「あらら、もうホームルーム終わっちゃった。ごめんね、藍ちゃん。アタシまだやることあったから、先に行くよ。」
「あ、はい! ケーキありがとうございました、美味しかったです!」
「また一緒に食べようねー。」
東先生は食べたあとを片付けて、早々に保健室を出る準備をする。
出ていく際、一度振り返って。
「じゃあね、またあとでー。」
扉がピシャンと音を立てた。
「…………。」
何だろ、この違和感。
ついさっき、三木くんと東先生はただの空似だと確認したところなのに。
東先生が最後に言った「またあとで」が、
三木くんがいつも言う「また明日」と似すぎて……。
本気で今、三木くんと話してる感じがした。