公園であいましょう

   「岩間さん、今回の事は本当にありがとうございました。」


 佐倉くんは私から手を放し、きちんと姿勢を正してお礼を
 言うと、私の方を振り返った。

 私も姿勢を正して、お辞儀をした。



   「大したことはしてないよ。僕としては、
    また君を撮る機会が出来て、うれしかったしね。」



 そう言って、岩間さんは私の頬にてをのばした。
 ”岩間さん”と牽制するようにいいながら、
 佐倉くんが、私を背中に隠すようにすると、



   「今回の事は感謝していますが、
    郁のとなりにいるのは、僕です。
    これは譲れません。」


 ときっぱりと言った。

 岩間さんは手を引っ込めながら、



   「よく憶えておくよ。」


 と言い、くすっと笑った。



   「それじゃあ、僕たちはこれで。」



 社長さんや岩間さんにあいさつしたあと、
 佐倉くんに言われるまま、私達はパーティー会場を
 ぬけだした。
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