極上ドクターの甘い求愛



『――あれ、今日は繭ちゃんお弁当?』


連れてこられた食堂の4人用テーブル。

正面に座ればいいのに、私の真横に座った先生は席をついてお弁当を広げる私に身体を寄せてくる。

先生との距離が近すぎて…、こちらに向いている周りの視線がとても痛々しい。


「…そうですけど、先生はいつもカップラーメンですね。」

『まぁね。男の一人暮らしだから作ってくれる人もいないし。』


そう言いながら、お湯を入れて3分経ったカップラーメンを蓋をはがして、ズズッとラーメンをすする先生。

先生の口から出た"作ってくれる人もいない"というフレーズが頭に引っかかる。


「…先生、毎朝ナースさん達からお弁当もらってるんですよね?」


昨日の朝目撃した光景は、きっと一度や二度なんてものじゃないはずだ。

岩崎先生命のあの方たちのことだから、毎日毎日岩崎先生のためにお弁当を作っていることくらい軽く予想できる。

ピタッとラーメンを食べていた先生の動作が止まって、…何で知ってるの?と聞かれしまった。


「…いや、その…ついこの間ナースさん達が先生にお弁当を渡されているのを見てしまったので。」


昨日、先生にお礼を渡そうと思って行った時に見た、とは言わないでおく。

あの生キャラメル事件はあまり思い出したくはない。……いろんな意味で。



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