極上ドクターの甘い求愛
「――こちらのお薬は、以前のものよりも鎮痛作用が強いものですので、今まで感じていらっしゃった体の痛みは引くと思われます。その代わり、副作用として――…、」
自分で作成した丸岡さんが新たに服用する薬についてまとめたプリントを見せながら説明する私の話に、丸岡さんはふむふむと頷きながら聞いてくれる。
「…本日は以上です。何かご不明なところはございませんでしたか?」
『いや、ないよ。…これは、もらっていいのかな?』
しわの寄った丸岡さんの右手の人差し指が、私が作成したプリントを指している。
「はい。これを元に、ちゃんと服用してくださいね。」
『ありがとう。』
「いえ。…では、お大事に。」
失礼します、と最後に言って、私は丸岡さんのベッドの周りのカーテンを閉じた。
――次は新規入患の………瀬戸 和久さん、か。25って…私と同い年?
手元にある処方箋に記載された入患さんの情報にさっと目を通した私は、昨日入院したばかりの瀬戸さんの元に向かった。
「……初めまして。私、薬剤師の咲坂です。本日は瀬戸さんがこれから服用されますお薬の説明をしに参りました。今からお時間、よろしいですか?」
ニコリ、と笑顔で接すると、マンガを読んでいた瀬戸さんの瞳が私の方に向いて、コクリと小さく瀬戸さんの頭が盾に振られた。