極上ドクターの甘い求愛



『繭ちゃん、怒った顔も可愛いけど、俺は繭ちゃんの笑顔の方が好きだな。』

「セクハラですよ、先生。」

『えええっ、これは繭ちゃんへの一途な恋心だよ。』


セクハラ、と言った瞬間、私の方へと歩を進めてきた岩崎先生は、違う違うと言ってくる。


『おーおー、また薬剤師の姉ちゃん口説いて、岩崎先生でも落とせない女がいるなんてのー。』

「水田さん…!」


そんな時、私たちの間に割って入るように声をかけてきたのは、ベッドでテレビを見ていたはずの水田さんだった。


『ちょっと水田さん、聞いてくださいよー。こんなに俺が好きだってアピールしてるのに、繭ちゃんってばそっけない態度しかしてくんないんですよー。』

『ふぉっふぉっふぉっ!岩崎先生、ワシャ聞いたぞ?金曜の飲み会、その姉ちゃんお持ち帰りしたらしいじゃねーか。』

「ちょっ、水田さんっ!?」


何で飲み会の件が入院患者さんにまで知れ渡ってるの!?

あまりの噂の拡散範囲の広さとそのスピードに、驚かずにはいられない。

っていうか、水田さんの言い方、なんかちょっと誤解があるから……っ!


『隅に置けない男じゃのー、お主も。』

『いえいえ、それほどでもー。』

「ちょっと、先生!何肯定しちゃってるんですか!?水田さん、それは誤解ですから!」


何が誤解なんじゃ?という水田さんの声と、これも本当のことじゃない、と悪びれもなく言い放った先生の声が重なって、私は眩暈を起こしそうになる。



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