労苦
第92章
     92
 その日、南新宿署の帳場で前田と話をした後、所轄を出て、警視庁へ戻る。


 前田たちもしっかりと捜査していた。


 日々外回りなどを絶やさないのだろう。


 思う。


 返って本庁のデカたちより頑張ってるじゃないかと。


 俺も橋村も毎日のように新宿の現場に通い詰めながら、疲労を感じていた。


 だが、いずれ警察は三原伸吾を葬った人間に接触する。


 現時点で神宗会への捜査は行ってない。


 ただ、矢野原元監察官が爆弾で自決したのは想定外だった。


 やはり事件に関し、秘密を握っていたのだろう。


 人間、一生涯背負い込み、墓場まで持っていくこともあるのだ。


 それは俺にも薄々分かる。

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