東堂くんは喋らない。
「峰岸さんと…山本、って言ったか?今」
「う、うん言ったけど?」
「…………」
「と、東堂くん?どうしたの?」
「…………」
私の問いかけには答えず、ひたすら鋭い目つきで私にガンをつける東堂くん。
な、なんか、いつもよりも顔が険しいような。
いつもよりも…
「…なんか怒ってる?」
「…………………別に?」
東堂くんはぶっきらぼうにそう答えると、ようやく私から視線を逸らした。
そして無言で、外に降る雨を睨むように威嚇し続ける。
…なんか、全くよくわかんないんだけど。
東堂くん、超絶不機嫌!?
「…あ、あのー…「俺も行く」