新選組へ ~ 連理之枝 ~
泣いてる間、人に見られなくてよかった

だって……外で、大の男が抱き合って

うぇん うぇん泣いてんだぞ!?



俺は、ともかく平助は、新選組 組長だから
少々、顔も知られている

良からぬ噂のタネを作る所だった


ずいぶん長い時間泣いた為に


今日は、宿にそのまま入ることになった



しかし、その宿の客がどうも長州なまりなのだ


「平助、行ってくる」「気をつけろ!」


頷く



宿屋の屋根裏に入り、長州らしきもの達の部屋へ

天井から会話を盗み聞く


ストン

「ただいま」「どうだった?」


「間違いないです!長州のもの達です
5日後に島原の角屋という所で、会合を開くそうです!泳がせますか?」

「そうだね!そこまで詳しい情報なら
その方がいいね!
誠… 敬語禁止だよ!」

「だって、報告だから」

「せっかくの旅なんだから!」

「そういえば、宿代!!」

「実はね、日帰りの予定を泊まってこいって、土方さんが宿賃くれたんだよ!
誠に給金支払いしてないから、日頃のお礼だってさ!」

「やっぱり、母親だな」

「あははっ誠!!それだ!」

「「あはははははっ」」


大声上げて笑った


平助は、本当に血の繋がった兄上ではなかろうか?

胸のつかえがすっかり取れて、楽になった

泣きたいときは、平助がいる

笑いたいときは、たくさん笑えばいい

当たり前の事なのに…

いつから我慢してたのかな

心が軽くなった


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