新選組へ ~ 連理之枝 ~
昨日のことで、確信した

きぃさんは、長州から俺が男かどうか
確認するように言われたのだ

女なら間者の疑いは晴れる

男なら長州にさらわれる


帰ってすぐにあんな事したら、宮部兄弟に
聞かせてますってもんだ

きぃさんは、俺に疑われていることを
知らせてくれようとした







数日後


宮部弟が言った

「お琴!桝屋さんはいい人過ぎる!
お前のために立場を悪くしたら
俺は、お前を許さない!」

「本家と何かあったのですか?」

とぼけておく


「フンッ どうかしている!
お前のような小娘に、現を抜かすなど」


本当、そう思うよ

きぃさんは、長州を裏切るつもりだ

この前から、やたらと出掛ける

俺を置いて

新選組の見張りがいると、わかっていて



わざと・・・としか思えない



しかも、書簡を持ち帰るようになった

宮部兄弟には、わからないようにして

俺には、わかるようにしてる



あえて、見ないようにしてる


だって・・・


こんなに目立つ行動してたら


俺が動かなくても、御用改めがあるはず


きぃさんは、宮部兄弟を追い出した


1人で、すべて背負う気なのだ
< 126 / 323 >

この作品をシェア

pagetop