新選組へ ~ 連理之枝 ~
屯所に戻ってから

歳の部屋、誠の布団に寝せた

天井を見て、何度か瞬きをした後、目を瞑った

歳「今日は、とにかく寝かせよう」

山南くんと頷いて、部屋を後にする


記憶がなくても、見慣れた天井に

安心したのだろう

寝顔をみた

幼い寝顔に、子供の頃の総司を思い出した


総司も試衛館に来た頃、誰とも口を聞かず

稽古も出ずに、1人でいた




翌日




「歳、総司に任せてみないか?」

「奇遇だな?俺も、同じこと考えていた」

ニヤリとあの笑い方をする

歳がこうして笑うときは、だいたい正解だ


「その前に、ここがどこか、思い出して貰っとこう!!」

首を傾げていると

歳が襖を開けた


ドタドタ…


ああ…


「いっやぁー!誠は、どうかなって!!」

「そうそう!!誠に、腹踊り見せてやろうかって」

「戻って、よかったなぁ」

「誠にあいたくてさぁ」


永倉、原田、藤堂、斎藤が起き上がりながら言う


「おめぇら、報告書がまだだったなぁ?」


歳の一言に、サッといなくなる


「チッ、起きなかったな!?」


スヤスヤとまだ寝ている


誠の頭を撫でた
< 153 / 323 >

この作品をシェア

pagetop